iPhoneの水濡れ

iPhoneは便利でどこでも持ち歩くことでトラブルが多くなってしまいます。画面割れが一番多いトラブルですが、水濡れもトラブルの中では多くあります。水濡れする場所で多いのは、「風呂場」「台所」「トイレ」「食事中のテーブル」「洗濯機」など身近なところでの水濡れが多いです。その他、「プール」「海」「川遊び」などで水没してしまうため、夏場にお問い合わせが多くなります。最近では、ゲリラ豪雨で、ポケットに入れておいても水没してしまうということが起きています。野外での野球観戦やサッカー観戦、ライブなどの雨天時は、観戦後に水没していることがあります。水場と雨などにも注意です。

iPhoneが水濡れしたら

iPhone6シリーズまでは防水機能がないので水濡れは厳禁です。iPhone7から防水機能が追加されましたが、完全防水ではないので長い時間水に浸かってしまうと本体内部に水が侵入してしまう時があります。iPhone7以降で水が侵入してしまった場合、密閉されているので乾燥が困難になります。iPhoneが水没したり水に濡れた時は、電源が落とせれば電源を落としましょう。電源を落とすことで、内部での基板ショートなどをしないようにして壊れるのを防ぐためです。iPhone本体は、防水機能がなくても、ほぼ密閉されているので、乾燥をさせるにはSIMカードを抜き出します。この時気をつけなければいけないのは、SIMカードとSIMのトレーを抜いておくことです。SIMカードは水に濡れてもほぼ壊れないので、水分があれば拭き取れば大丈夫です。SIMカードを受けているトレーを本体から外したままにしておくことで、そこから空気を取り込み内部を乾燥させる応急処置なので、トレーは抜いたままにしておきます。その後は、乾燥剤と一緒にジップロックなどに入れる方法がネットで出ていますが、すぐにできることは、風通しの良いところに置いておいたり、エアコンの風を取り込んだり、ドライヤーの風で乾燥を促進させます。この時、直射日光やドライヤーで温風をあてる場合は、高温にならないように注意しなければなりません。(バッテリーが搭載されているので高温にすると危険です)ジップロックやいずれの方法も、最終的に水が内部に残っているかいないかは分解をしなくては確認ができないので、分解や修理店に持ち込まない場合は、最低でも1日以上は電源は入れずそのままにしておいたほうがいいです。水没から3日以上経過してからお持ち込みいただくことがありますが、本体内部に水分が残っていることがあるので、内部確認ができない時は、できる限り時間をかけます。

*こちらの記事は、当店の参考記事です。ご自身で乾燥作業などを行う場合は、ご自身の責任でお試しください。

水濡れ後の症状

iPhone水没後の修理持ち込みの場合は、電源を入れずにまずは分解をして乾燥作業を行います。水が目に見えなくても残っている場合があるので、水が少しでも残らないようにします。分解乾燥作業後は、元に組み戻して起動チェックと各部品が壊れていないかをチェックします。水没後に起動して、壊れていることの多い部品は、バッテリーと液晶パネルです。バッテリーが壊れると起動ができないので、バッテリーが壊れているだけならバッテリー交換で復帰します。液晶も水濡れで壊れやすく、真っ暗で何も映らない状態や縦線で見えなくなったり、タッチ操作ができない状態がよくあります。液晶が表示されて、タッチ操作も正常にできても、ガラスと液晶モニターの隙間に水が侵入してしまい、水の跡が残ってしまう時があります。この時も液晶交換で対応します。その他、カメラやマイク、スピーカーが壊れていた場合は、その都度部品の交換が必要となります。水濡れは、本体全体に侵入してしまうと、どこまで壊れているか分からないのと、起動後に本体が壊れてしまう時があるので、よくご相談をしてから修理を進めています。基板が壊れると修理不可となるので、水没や水濡れ後は、すぐに電源を落として、修理店にご相談されることをおすすめいたします。

付属のSIMトレーを外すピンは購入時の箱にあります。

SIMカードの入れ替え時に使用するピンは、購入時の箱の中に入っています。みなさんに伺うと、入っていることを気づかない方が多く、先の尖ったもので代用されていることがあります。丈夫なものを使用しないと、中で折れてしまったり、トレーを破損させることがありますので、SIMトレーの取り出しは付属のもので取り出してください。

SIMトレーの取り出し方

SIMトレーの取り出し方です。画面を見て右側面にSIMが入っていますので、右側面を見ます。右側面中央に小さな穴があるので、その穴にピンを真っ直ぐ差し込みます。差し込んだらそのまま少し強く押すと飛び出してきますので、飛び出したらピンを抜き、トレーを指でつまんで取り出します。SIMカードの交換は、このように行いますが、水没後の応急処置は、トレーを外したままにして水の乾燥ができるようにします。